いよいよ、主要部門の受賞予想をしていきます。
今年から部門数が、4つから6に増えました。
その中から今回は、以下の5つを取り上げていきます。
最優秀プロデューサー
◎Metro Boomin
○Jack Antonoff
Dernst “D’Mile” Emile II
Hit-Boy
Daniel Nigro
メトロ・ブーミンとジャック・アントノフの一騎打ちが予想されます。
ただ今回は、メトロ・ブーミンかなと。
アントノフは2022年・2023年と今、2年連続で受賞中なので、さすがに3年連続は厳しいと思うのですが、さて・・・
それにしても、彼がここまで売れっ子プロデューサーになるとは、Fun.のメンバーとして「We Are Young」を大ヒットさせた頃には、想像もつきませんでした。
今回の受賞候補者では、テイラーやラナ・デル・レイもプロデュースしていますし。
ところで、Fun.はもう復活しないんですかね?
最優秀新人
◎Victoria Monét
○Noah Kahan
△The War And Treaty
Gracie Abrams
Fred again..
Ice Spice
Jelly Roll
Coco Jones
受賞候補者が10人だと多すぎると考え直したのかw、今回は8人と少し減りました。
ま、受賞の確率は数字的に少し上がりましたが、それでもまだかなりの難関です。
本命はヴィクトリア・モネ。
他の主要部門にもノミネートされていますし、何よりグラミー会員の好みに合いそうな音楽を作っているので。
ここはかなりの確率で、彼女が受賞するでしょう。
他に対抗がいるとすれば、今ひっそりと全世界的に知名度を上げているノア・カーンでしょうか。
あと個人的には、ウォー・アンド・トリーティ。
この黒人夫婦デュオの曲は、なかなか素晴らしいです。
最優秀楽曲
◎Miley Cyrus「Flowers」
○Jon Batiste「Butterfly」
△SZA「Kill Bill」
□Taylor Swift「Anti-Hero」
□Billie Eilish「What Was I Made For?」
□Lana Del Rey「A&W」
□Dua Lipa「Dance The Night」
Olivia Rodrigo「Vampire」
作詞・作曲に関わった音楽家に贈られる賞ですが、正直、誰が受賞するかまったく予想が付きませんw
個人的にロドリゴ以外は、誰もが受賞する可能性があると思います。
本命は、願望を込めてマイリー。
対抗は、2年前に最優秀アルバムを受賞したジョン・バティステ。
そして、SZA、テイラー、ビリー、ラナ・デル・レイにも可能性は大いにあるかと思います。
逆に、曲は好きで印は付けているんですが、デュア・リパは少し厳しいかもしれません。
最優秀レコード
◎SZA「Kill Bill」
○Miley Cyrus「Flowers」
△Victoria Monét「On My Mama」
□Boygenius「Not Strong Enough」
□Taylor Swift「Anti-Hero」
□Billie Eilish「What Was I Made For?」
□Jon Batiste「Worship」
Olivia Rodrigo「Vampire」
最優秀楽曲とは違い、音源(レコード)制作に関わった音楽家に贈られる賞ですが、正直、誰が受賞するかまったく予想が付きません。
個人的にロドリゴ以外は、誰もが受賞する可能性があると思います。
本命は、願望を込めてSZA。
対抗は、マイリー。
インディー・ロック好きな日本人ほぼ全員が好きであろうといっても過言ではない希望の星、ボーイジーニアスにも可能性はあると思います。
そして、何といってもヴィクトリア・モネ。
本命視はできないですがグラミー会員の好みにピッタリな楽曲なので、この曲がかっさらっていくことも十分ありえます。
最優秀アルバム
◎SZA「SOS」
○Boygenius「The Record」
△Miley Cyrus「Endless Summer Vacation」
△Janelle Monáe「The Age Of Pleasure」
△Taylor Swift「Midnights」
Jon Batiste「World Music Radio」
Lana Del Rey「Did You Know That There’s A Tunnel Under Ocean Blvd」
Olivia Rodrigo「GUTS」
今回、テイラー・スウィフトがこの部門で受賞すると4回目。
あのポール・サイモンやスティービー・ワンダー、フランク・シナトラが3回の受賞なので、彼らの偉業を超えることになります。
マジかw
たぶん4回以上受賞した人はいないはずなので、天井人になっちゃいますw
ただ個人的にはこのアルバム、テイラーファンには申しわけないんですが、あまり好きではないんです。
「Folklore」や「Evermore」のようなフォーク的なアプローチのアルバムは、すごく良いのですが。
過去、テイラーのグラミーでの実績を見てみると、主要4部門で全てノミネートされていますが、曲単体での受賞はまだなく、このアルバム部門のみ3回も受賞しています。
かなり偏りがあるんですよね。
新人賞の時は、当時まだエイミー・ワインハウスが存命で、一緒にノミネートされていました。
エイミーが圧倒的な評価を受けていたこともあり、テイラーは受賞できず。
レコードや楽曲も、昨年の時点でレコード4回、楽曲6回の、計10回ノミネートされていますが、こちらも受賞はなし。
一方、アルバム部門は昨年の時点で、5回ノミネートで3回受賞。
これはたぶん、彼女の作家性が評価されているんだと思います。
あとは曲単体でインパクト勝負をするタイプではなく、パッケージされた複数の音楽的魅力でファンをつかんでいく。
今、現役のミュージシャンでこの手法を展開するのが一番上手かもしれませんね。
マーケティング的な観点から見ても、よくできていると言わざるをえません。
仕事に対する姿勢も勤勉、そして意外にも根性ありますし。
というわけで、今回のグラミー最大の争点は、このアルバム部門でテイラーが4回目の受賞ができるかどうか。
個人的には、これが一番です。
以上、前置きが長くなりましたが・・・それでも今回の本命はSZA。
対抗はボーイジーニアス。
その他はテイラーとマイリー、後はジャネール・モネイ。
ただ、音楽的な評価と売上両方を考えると、SZA、ボーイジーニアス、テイラーの三つ巴的な様相で、この中から受賞者の出る可能性が高いです。
主要部門まとめ
今回のグラミーは、女性の音楽作品に出来の良い物が多い印象を受けました。
事実、音楽性でも商業性でも、そういう傾向は如実に出ていたと思います。
昨年の豪華な受賞候補者の面々に比べると、少し趣きは異なりますが、それでも数々の注目すべき点があり、これはこれで十分面白い展開になりそうです。