ビートルズおすすめの名曲を、作曲者別・楽器別に選んでみました。

ビートルズおすすめの名曲を作曲者別に選んでみました。 人についての洋楽

解散から50年以上経った今でも、世界のポップミュージックに多くの影響を与え続けているビートルズ。
各メンバーが素晴らしい音楽的才能の持ち主であることは、疑いようがありません。

☆流れるように綺麗なメロディー
☆分かりやすく覚えやすい楽曲
☆メンバー全員が歌えるボーカル
☆斬新な演奏・作曲

などなど。
ビートルズの突出した良さとしては、すぐに思いつけるものだけでもこれらの点が挙げられます。
そしてビートルズは自分達だけでなく、彼らを取り巻くスタッフにも、素晴らしい仕事を行う”人財”がいました。
中でも、彼らをプロデュースしたジョージ・マーティンの音楽的貢献度は計りしれません。

ビートルズの曲作りで中核的存在だったのが、レノン・マッカートニーのコンビ。
しかし、意外に知らない人もいるのですが、この2人が共作で多くの楽曲を作っていたかといえば、そうでもありません。
そういう曲もいくつかはありますが、たいていは、ほぼジョン・レノンが作った曲、ほぼポール・マッカートニーが作った曲と、綺麗に分かれていました。

2人のどちらかがメインで作った曲は、必ずクレジットは「レノン・マッカートニー」とする。
そういう不文律のようなものがあって、この表記になっていたのです。

というわけでビートルズの楽曲パターンは、ほぼジョン単独・ほぼポール単独・2人の共作があり、さらにここへジョージ・ハリスン単独の作曲が加わります。
(リンゴ・スターも2曲ほど作った楽曲がありますが、ここでは割愛させていただきます。
リンゴファンの方、すいません。
彼は本業のドラムで、曲に大いなる貢献をしています!)

ビートルズのすごいのは、これらのパターン全てに、数多くの名曲が存在するところなのです。
そしてその割合の多さは正直、現代までさかのぼってみても追随するミュージシャンはいないというのが、自分の感想です。

それでは以上の前提知識を持って、厳選に厳選を重ねた、素晴らしい名曲を紹介していきます。
※曲は随時、追加していきます。

  1. ジョン・レノン作曲の名曲
    1. ア・デイ・イン・ザ・ライフ(A Day In The Life)
    2. レボリューション(Revolution)
    3. セクシー・セディ(Sexy Sadie)
    4. ノー・リプライ(No Reply)
    5. 恋のアドバイス(You’re Going To Lose That Girl)
    6. イット・ウォント・ビー・ロング(It Won’t Be Long)
    7. One After 909
    8. アンド・ユア・バード・キャン・シング(And Your Bird Can Sing)
  2. ポール・マッカートニー作曲の名曲
    1. シーズ・リーヴィング・ホーム(She’s Leaving Home)
    2. ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー(You Never Give Me Your Money)
    3. シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー(She Came In Through the Bathroom Window)
    4. ミッシェル(Michelle)
    5. ユー・ウォント・シー・ミー(You Won’t See Me)
    6. ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ(Got to Get You into My Life)
    7. マジカル・ミステリー・ツアー(Magical Mystery Tour)
    8. マザー・ネイチャーズ・サン(Mother Nature’s Son)
    9. マーサ・マイ・ディア(Martha My Dear)
    10. レディ・マドンナ(Lady Madonna)
  3. ジョージ・ハリスン作曲の名曲
    1. オールド・ブラウン・シュー(Old Brown Shoe)
  4. ジョン・レノン&ポール・マッカートニー共作の名曲
    1. エイト・デイズ・ア・ウィーク(Eight Days a Week)
  5. ビートルズのギターによる名曲
  6. ビートルズのベースによる名曲
  7. ビートルズのドラムによる名曲
  8. ビートルズのピアノによる名曲

ジョン・レノン作曲の名曲

ア・デイ・イン・ザ・ライフ(A Day In The Life)

ジョン・レノンが主に書いた曲で、曲中間部分の1小節のみ、ポール・マッカートニーが作っています。
オーケストレーションのサウンドが印象的な楽曲で、ポップミュージックにクラシック音楽的なアプローチをするのはビートルズの十八番です。
特にプロデューサーのジョージ・マーティンとポールは、そのやり方に精通しています。

ジョンの夢遊病者的なボーカルと曲全体に漂う狂気な感じが、「シンプルに良い曲を書くバンド」というビートルズのパブリック・イメージからは離れており、彼らの曲の中でも大きな意外性を感じさせる作品です。
また、微妙にサウンドの変化を持たせ、曲にさまざまな表情を付けるリンゴ・スターのドラムも素晴らしい!

2018年、イギリスの雑誌「タイムアウト」で「最高のビートルズ楽曲」1位にランクされました。
ファンやメディアからの評価も高く、ビートルズを代表する名曲です。

【収録アルバム】
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド / Sgt.Pepper’s Lonely Hearts Club Band(1967年)

レボリューション(Revolution)

「ヘイ・ジュード」のB面として、1968年8月26日にリリースされた曲。
ジョン・レノンの実質的な単独作曲で、ゆがませたギターサウンドとジョンによるシャウトがとにかくかっこいい名曲です。
B面ながらビルボードチャートで週間12位を記録。

【収録アルバム(全てベストアルバム)】
1967–1970(1973年、通称”青盤”)
パスト・マスターズ / Past Masters(1988年)
1(2000年)

セクシー・セディ(Sexy Sadie)

ジョン・レノンの実質的な単独作曲。
瞑想を広めたことで有名なマハリシに対するネガティブな感情を綴っています。
なめらかで綺麗なメロディーもさることながら、ジョンのボーカルが冴えに冴えている名曲です。
ビートルズ特有の複雑なコーラスワークも魅惑的。

【収録アルバム】
ホワイト・アルバム / White Album(1968年)

ノー・リプライ(No Reply)

ほぼジョン・レノンが書いた楽曲。
とにかくこの時期のジョンのボーカルは元気で張りがあり、それを象徴する作品です。
曲途中から盛り上がりも増し、彼のシンガーとしての凄みが、この曲を名曲とたらしめているといっても過言ではありません。

【収録アルバム】
ビートルズ・フォー・セール / Beatles for Sale(1964年)

恋のアドバイス(You’re Going To Lose That Girl)

ジョン・レノンが主に書いた楽曲。
ジョンのリードボーカルと、ポール&ジョージによるコーラスの掛け合いが、軽快にハマっている名曲です。
リンゴが地味にたたいているボンゴの音も、何気にいい味を出してます。

【収録アルバム】
ヘルプ! / Help!(1965年)

イット・ウォント・ビー・ロング(It Won’t Be Long)

ジョン・レノンが主に書いた楽曲。
とにかくジョンのボーカルに力があり、彼のシンガーとしてのポテンシャルがいかんなく発揮されている名曲です。
また、聴いていて元気になる曲でもあり、カラオケで歌うのにはかなり適していると思います。

【収録アルバム】
ウィズ・ザ・ビートルズ / With the Beatles(1963年)

One After 909

ジョン・レノンが主に書いた楽曲。
ジョンとポールのツインボーカルがクセになる名曲です。
疾走感のあるロックンロールソングで、ビリー・プレストンのエレクトリックピアノがサウンドに彩りを加えてくれます。

【収録アルバム】
レット・イット・ビー / Let It Be(1970年)

アンド・ユア・バード・キャン・シング(And Your Bird Can Sing)

ジョン・レノンが主に書いた楽曲。
ジョン自身はあまり気にいってないという発言をしたそうですが、いやいや、素晴らしい名曲ですよ。

ジョージとポールのツインギターも非常に躍動的で、ボーカルやメロディーを引き立たせてくれます。
何気に音楽メディアからの評価も高いです。

【収録アルバム】
リボルバー / Rubber Soul(1966年)

ポール・マッカートニー作曲の名曲

シーズ・リーヴィング・ホーム(She’s Leaving Home)

ポール・マッカートニーが主に書いた曲で、コーラス部分のみジョン・レノンが書いています。
バイオリン等のストリングスがサウンドの主体で、バンドメンバーが楽器演奏をしなかった数少ない曲の1つとなります。

ポールの十八番である、クラシック音楽調の流れるように綺麗なメロディーと、ジョン・レノンの気だるいながらもひねりのあるコーラスが印象的な名曲です。
この曲はいくつか異なるバージョンがあるのですが、個人的には、オリジナルの曲よりも速度を少し速めたこのモノ・バージョンが一番良いと思います。

1968年に、イギリスの音楽賞「アイヴァー・ノヴェロ賞」で、最優秀ソング部門を受賞。
それから50年後の2018年に、同じくイギリスの雑誌「タイムアウト」で「最高のビートルズ楽曲」の10位にランクインしています。

【収録アルバム】
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド / Sgt.Pepper’s Lonely Hearts Club Band(1967年)

ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー(You Never Give Me Your Money)

ポール・マッカートニーの単独作曲。
関連性のない曲の断片をつなぎ合わせたような構成ですが、そのどれもが素晴らしいメロディーで、この時期のポールの凄まじいポテンシャルがうかがい知れる名曲です。
何も全部1曲に詰める必要はないじゃん?と思ってしまいますw

加えて、曲冒頭のピアノから始まり、ベース・ギターなど、全てのサウンドがカッコいい!
なおポールは、このメドレー形式の曲を約50年以上たった今でも新しく作っており、彼の得意技の1つといえます。

【収録アルバム】
アビイ・ロード / Abbey Road(1969年)

シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー(She Came In Through the Bathroom Window)

ポール・マッカートニーの単独作曲。
自分の家に女性の空き巣が入ってきた体験をもとに書いたそうです。
というわけで曲名がなかなか怖いですがw、メロディーはポールらしい、とても綺麗で滑らかな名曲になっています。

そしてこの曲、つい最近になって、ポールのライブで演奏されるようになりました!
最高です(^O^)

【収録アルバム】
アビイ・ロード / Abbey Road(1969年)

ミッシェル(Michelle)

ポール・マッカートニーが主に書いた曲。
アメリカではシングルカットされていないにもかかわらず、1966年度のグラミー賞(開催は1967年)で最優秀楽曲を受賞しました。
ほのかな哀しさを醸し出すバラードの名曲で、特にポール自身が弾く、滑らかに下降するベースラインが印象的です。

【収録アルバム】
ラバー・ソウル / Rubber Soul(1965年)

ユー・ウォント・シー・ミー(You Won’t See Me)

ポール・マッカートニーの単独作曲。
歌詞の内容はタイトル通り、悲しい話です。
ですがそれとは逆に、温かみのある雰囲気が前面に表れた名曲となっています。
こういう優しさにあふれた曲を作るのも、ポールの得意分野の1つと言えるでしょう。
近年の日本ライブでも演奏されています。

【収録アルバム】
ラバー・ソウル / Rubber Soul(1965年)

ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ(Got to Get You into My Life)

ポール・マッカートニーが主に書いた曲で、モータウンに影響を受けて作られました。
ブラスのサウンドがゴキゲンで、R&Bやジャズの要素を取り入れた名曲です。
ビートルズ解散後の1976年にシングルとして発売されビルボード週間7位、年間でも78位にランクされています。

その2年後の1978年に、今度はアース・ウィンド・アンド・ファイアーが、カバーとしてこの曲をシングルで発売。
こちらもビルボード週間9位を記録しています。
楽曲として非常に優れている良い例と言えるでしょう。

【収録アルバム】
リボルバー / Rubber Soul(1966年)

マジカル・ミステリー・ツアー(Magical Mystery Tour)

ポール・マッカートニーが主に書いた曲。
とにかくにぎやかで、楽しい気持ちにさせてくれる名曲です。
ポール(リードボーカル)・ジョン(バッキングボーカル)・ジョージ(ハーモニーボーカル)3人の息の合ったボーカルワークと、トランペットをはじめとする弦楽器の聴いていて心地よい分厚いサウンドは、元気のない気分でも一気にそれを吹き飛ばしてくれます。

【収録アルバム】
マジカル・ミステリー・ツアー / Magical Mystery Tour(1967年)

マザー・ネイチャーズ・サン(Mother Nature’s Son)

ポール・マッカートニーの単独作曲。
タイトルのイメージ通りの曲という表現がピッタリの名曲です。
ポールお得意の、包み込むような優しさのあるメロディーやサウンドが、リスナーに癒しを与えてくれます。

【収録アルバム】
ホワイト・アルバム / White Album(1968年)

マーサ・マイ・ディア(Martha My Dear)

ポール・マッカートニーの単独作曲。
当時彼が飼っていた犬を題材に作った、いかにもポールらしいw楽曲といえます。
ビートルズのピアノ楽曲を代表する作品で、この曲を聴くと思わずピアノを弾きたくなるような気持ちにさせてくれる名曲です。

【収録アルバム】
ホワイト・アルバム / White Album(1968年)

レディ・マドンナ(Lady Madonna)

ポール・マッカートニーの実質的な単独作曲。
1968年3月にシングルリリースされ、ビルボード週間4位。
彼らにしてはそこまで良い順位ではないですが、例によってメロディーが滑らかで、何より歌っていて面白い曲なので、個人的には大好きな名曲といえるものです。

この曲はビートルズのオリジナルアルバムには収録されておらず、ベストアルバムの「パストマスターズ」「青盤」「1」に入っています。
ですが一番のおすすめは、この「ラブ」バージョンです!

【収録アルバム】
ラブ / Love (2006年)

ジョージ・ハリスン作曲の名曲

オールド・ブラウン・シュー(Old Brown Shoe)

「ジョンとヨーコのバラード」のB面として1969年5月30日に発売されました。
ジョージ・ハリスンの単独作曲で、小気味よいドラムサウンドとポールのベースが、とにかく印象的。
加えて、曲の最終展開がとてもリズミカルで盛り上がり、踊りたくなるような気持ちにさせてくれる名曲です。

【収録アルバム(全てベストアルバム)】
1967–1970(1973年、通称”青盤”)
パスト・マスターズ / Past Masters(1988年)

ジョン・レノン&ポール・マッカートニー共作の名曲

エイト・デイズ・ア・ウィーク(Eight Days a Week)

ポール・マッカートニーのアイデアを基調として、ジョン・レノンと2人で書いた曲。
アメリカではシングルカットされ、ビルボードで週間1位、1965年の年間チャートでは55位にランクされました。

ジョンの元気でほがらかなボーカルが印象的です。
また、ビートルズ曲の中でも、カラオケに適した屈指の歌だと思います。
2013年のポール日本ライブでは先陣を切った曲で、ホントに感動しましたね。

【収録アルバム】
ビートルズ・フォー・セール / Beatles for Sale(1964年)

ビートルズのギターによる名曲

レボリューション(Revolution)
アンド・ユア・バード・キャン・シング(And Your Bird Can Sing)

ビートルズのベースによる名曲

ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー(You Never Give Me Your Money)
ミッシェル(Michelle)
オールド・ブラウン・シュー(Old Brown Shoe)
ユー・ウォント・シー・ミー(You Won’t See Me)

ビートルズのドラムによる名曲

ア・デイ・イン・ザ・ライフ(A Day In The Life)

ビートルズのピアノによる名曲

ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー(You Never Give Me Your Money)
マーサ・マイ・ディア(Martha My Dear)
ユー・ウォント・シー・ミー(You Won’t See Me)
レディ・マドンナ(Lady Madonna)